運命ってあるんだろうか。
神様っているんだろうか。
その両方とも、信じてるわけじゃないけど。
わけじゃない、けど・・・・・。
第一章「First impression@」
「だーーーーーーーぁぁっ!!こいつらマジでどんだけいんだよー!!なぁ三蔵!!」
「やかましいサル!!くっちゃべってる暇があるなら動け!!」
「うっわ、動けだってよ。銃ぶっ放してるだけのヤツがよく言うぜぇ、三蔵よぉ?」
「ホラ悟浄、早く片付けないと一緒に撃たれますよ?はぁーーーーぁぁぁぁっ!!!」
天竺へと旅するその途中、いつものように休息をとろうと近くの村までジープを走らせていた三蔵一行。
が、やはり村へ入ろうとしたその寸前、牛魔王の刺客たちに邪魔をされ、久しぶりに宿で休めるとばかり思っていた一行はかなりイラついていた。
しかも天気はあいにくの大雨。刺客に邪魔をされなければ雨に濡れずに宿に入ることができただろう。
いつもの倍の数を相手にし、そして最後の1人を悟空の如意棒が引き裂いた。
「いよーーーーっし!!コレでラストぉ!!」
「どうやら、あらかた片付いたようですね。早く宿に行きましょう。雨に濡れたままでは風邪を引きますしね。」
「あーーーーぁぁ、ホントに散々だぜ、こんな天気じゃ女引っ掛けにも行けやしねぇしよ。」
「貴様は天気なんぞ関係なく口説いてるじゃねぇか、エロ河童が。」
「なぁーーーーーーハラ減った!!マジ死ぬ〜!!早くメシにしようぜ!!」
「ちょっと待ってください悟空。・・・何か感じませんか?妖気とは違う、何かが近くに・・・。」
「・・・あぁ、ビンビン感じてるぜ、どこからだ・・・?」
そう言うと悟浄が再び錫杖を手にする。三蔵が銃弾を補充し、悟空が如意棒を構え、八戒が気孔を溜めよう・・・と戦闘態勢を万全に整えた。
雨に打たれながら、四人を不穏な空気が包む。
と、その時。
四人がいる場所から少し離れた、北の方角にある小さな森の方から、赤い大きな光が空高く雲を貫いたのが見えた。
それはあまりに大きく、そして眩しい光だった。その光に、一行は目を大きく見開いた。
「なっ、何だ!?アレは・・・。」
「なーーーんか空高く貫いちゃってるぜぇ、どうやら何か感じたのはアレに間違いねぇみたいだな。どうするよ三蔵?」
「・・・フン、誰だろうと俺の邪魔をする奴は容赦なく殺す。行くぞ!!」
光の方角へと四人は走った。妖気ではないものの、尋常ではないほどの気が感じられたからだ。
もしかしたら、新たな刺客かもしれない。そんな思いが四人の脳裏をよぎった。
が、森へ入りその光を実際に目にして四人は絶句した。
赤い光を纏って倒れていたのはなんと・・・・・・。
「女の子・・・・?・・・っ!?オイ、しっかりしろよ!!なぁっ!?」
悟空の声が大雨の音をかき消すかのように森の中を響いた。
そこに倒れていたのは、年端もいかない少女。
「オイオイ。何でこんなトコにこんな嬢ちゃんが倒れてんだよ!?しかもこの光・・・怪しさ200%じゃねぇ?」
「感心してる場合じゃないですよ、悟浄!!女性一人こんなところに置いていくわけにいかないでしょう!!もしかしたらどこか怪我をしているのかもしれません。早く安全なところに・・・。」
「どけ、八戒。」
「三蔵!?」
「俺が運ぶ、早くジープを出せ。ぐずぐずしてるとまた刺客が沸いて出やがるからな。急げ!!」
「・・・分かりました、急いで村へ行きましょう。」
「オイ猿、なーーーーにさっきからじーーーっと見つめちゃってんだよ?猿がいっちょ前に一目ぼれでもしたか?」
「ばっ、ちげーよ!!エロ河童じゃあるまいし!!・・・たださ・・・」
「何です?悟空?」
「ただ・・・・さ・・・なんか・・・」
「・・・なんか、知ってるような気がするんだ。どこかで会ったことがあるような・・・全然思い出せないけど。」
悟空が少女の顔を見ながらそう呟く。そんな彼を見て、少女を抱きかかえた最高僧が悟空にこう言った。
「めずらしく気が合うじゃねぇか、猿。・・・俺もだ。」
-TO BE CONTINUE・・・・・
あとがき
本編連載開始です。気合入れて書き始めた割には短いっっっっ!!(泣)
ドリームという題目の割にはヒロインがしゃべってナイヨ〜?どういうことかな、アァン?(←ヤッチャンか貴様)
早くしゃべってくれ、男ばっかでムサイから。(←ファンのセリフじゃねぇな・・・)
次からはヒロインも動き出すでしょう。
悟空が知ってる気がすると言ったワケも・・そのうち・・・ネ(ネじゃねーだろ、笑)
しかし・・・三蔵サマが抱きかかえるなどありえませんな(汗)ま、コレにもちゃんとした理由が・・・。
大目に見てやってくださいませ(笑)
♪BGMは出会い編、四人が光を見てヒロインを発見したシーンなんかは愛内里奈の「Over Shine」。
前奏で「la la la la la la la la la〜」と流れるんですがね、そこから一気にテンポ上がってスパーク!!
またカッコイイのです!!・・・ヒロイン、こんな感じを目指して書けたらいいのに(笑)
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